次男が2歳前(1歳9ヶ月の頃)の話である。その頃の次男は、ある二音を発することで、全てを解決していた。
次男がリビングで私を呼ぶ。
「ママー。」(ちょっと来てー。)
振り返る私の手を引っ張って、台所へ連れて行く。
次男が少し甘えた声で、おねだりをする。
「ママ〜」(欲しいなぁ〜)
彼の指はミカンを指している。
ミカンを食べたいの?
私は問う。
次男が首を縦にふる。
「ママッ」(食べたいっ)
ミカンの皮がなかなか剥けない。
次男がイラつきながら、ミカンを私に差し出す。
「ママ!」(剥いて!)
食べ終わったミカンの皮を見て、満足そうにポツリとつぶやく。
「…ミカン…」
言えるじゃん!ママ以外の単語も!
思わずツッコんだ私を、とがめる者はいないだろう。
それからである。
日曜夜の家族団欒の象徴である、海鮮系家族アニメに出てくる幼児を少し疑いの眼で見てしまうのは。
おそらく彼も、我が家の次男と同様に、省エネタイプなのだ。
パブー、ハーイ、チャーンの3語以外も話せるにちがいない!
最近、末娘が「あーうー」としきりに声を出し始めた。はたして彼女は、何タイプなのだろうか。楽しみである。
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