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理系ママが、日常生活のなかの理科雑学について、ちょっと詳しく書いています。

文系脳は補足し、理系脳は抽出する!? |思考のクセを見分けたい!

よく、文系脳や理系脳と分類したりされたりすることありますよね。そんな文系脳と理系脳の違いを考えました。

 

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文系脳と理系脳とは?

文系脳と理系脳とは、考える時のクセのようなもので、物事への対応時にその人が納得するプロセスの違いなのかなと思っています。

限られた情報を受け取った時、わからない部分を補足して考えるのが文系脳で、必要な部分だけを抽出して考えるのが理系脳というわけです。

そんな私の考えをもとに文系脳と理系脳の違いをまとめていきます。

 どちらかの考え方だけで生きているヒトはほとんどいないと思うので、どちらの傾向が強いかという感じだと思います。 

 

文系脳:物事を具体的に捉え、経験や想像力で情報を補填する考え方

理系脳:物事の特徴を捉え、共通点と相違点に注目する考え方

 

面白いことに、小学1年生のこどもでも、この考え方の違いを見ることができました。あくまで私が知っている子供数人でしか検証をしていないので、一人の個人見解としてお楽しみいただけたら嬉しいです。

見つけたときのことは発見!大切にしたい子供の能力!|文系脳のスゴイところで書いています。よろしければご覧ください。

ちなみに、理系脳や文系脳は生まれつきのものではなく、生活環境が強く影響すると言われています。


見分け方1:図をかく

文系脳と理系脳の見分け方を、具体例に沿って考えていきましょう。

 

アメが 10 個あります。太郎くんと花子さんで分けた時、一人何個ずつになりますか。 

 

このような問題があったとします。

これが算数の文章問題だったら、10÷2=5で答えは 5 個です。

さて、この問題を図でどのように表しますか?

 

文系脳の場合

10個のアメの一つ一つを味や形を変えて描いたり、太郎君と花子さんを顔まで細かく表した図をかいた場合、文系脳的な考え方が優位といえるでしょう。

 

なぜなら、文系脳が優位な人は物事を具体的に考えられるからです。

10個のアメはそれぞれ別の物体であり、太郎君と花子さんは違う存在なのです。

なんだか、文章にすると実に当たり前なことを書いていますね。。^^;

 

問題文の中にはどのようなアメか書かれていませんし、太郎君と花子さんについても詳しく書かれていません。

そんな時でも、文系脳が優位な人は、今までの自分の経験から情報を補足することができるのです。

今までに、どのような味のアメを食べたことがあっただろうか。ブドウ味やリンゴ味、ミカン味にハッカ味…

どのような形のアメを知っているだろうか。紙で包まれたタイプや棒付きのタイプ、ジャンボサイズや小粒サイズ、丸や四角や果物の形…

今までアメを食べた経験が多ければ多いほど、より具体的でより鮮やかなイメージを補足できるというわけです。

 

文系脳が優位な考え方は、色鮮やかな世界を作り出すことができるのです。

 

理系脳の場合

単純な丸や線のみで図を表した場合、理系脳的な考え方が優位といえるでしょう。

 

なぜなら、理系脳が優位な人は、目的の情報を抽出して考えられるからです。

理系脳の中では、アメはただの数値をあらわす存在として認識されます。

アメでなくても、イヌでもリンゴでも変わらないし、地球などの一つしかないものでも、妖精やゴジラなどのあり得ないものであっても混乱することはないでしょう。

花子さんや太郎くんも、棒人間や区切り線として認識されます。

 

理系脳が優位な考え方は、答えに向かって、効率良く一直線に進むことができるのです。

 

 

見分け方2:たとえ話をする

理系脳が優位な人は、たとえ話を多用する場合が多いように感じています。

理系脳は必要な情報を抽出することを基本としています。そこで、たとえ話をいくつも相手に伝えれば、全てのたとえ話に共通した部分が抽出でき、話の本質が相手に伝わると考えるのです。

理系脳が優位な人に話を伝えたい時も、たとえ話を重ねることで理解を深められることが多いです。

一方で文系脳は物事を具体的に捉えます。そのため、たとえ話は別の事であり、急に謎の雑談が入り込んだように感じてしまうこともあるようです。

文系脳が優位な人が話の本質を伝えたいは、伝えたいこと自体を細かく表現する方が理解が得られやすいでしょう。

 

どちらが理解しやすいでしょうか?

水分子(H2O)の構造を伝える際、ヒトとバケツに例えた説明で納得するのは、理系脳が優位な人が多いです。

実際の分子として伝えた方が納得するのは文系脳が優位な人が多いです。

以下の説明では、どちらの方が理解しやすいでしょうか。どちらも同じことを述べているのですが、一つ目はたとえ話で説明し、2つ目はたとえることなく説明しています。

 

水分子(H2O)はヒトが両手にバケツを持っているようなもの。

ヒトが酸素原子(O)で、バケツが水素原子(H)。両手に一つずつ持っているからH2Oになる。そして、バケツを持ったヒトが3人いたら3H2Oと表す。

水分子(H2O)は、酸素原子(O)という粒1つに、水素原子(H)という粒が2つくっつくことでできている。この3個の粒のかたまりを1セットとして考え、3セットあったら3H2Oと表す。

 

★そのほかの見分ける方法について書かれている記事はこちら★

想像力に注目!文系脳と理系脳を見分ける方法その3

  

理系脳と文系脳は、どちらがよいのか

文系脳と理系脳は、どちらが有利不利というものではないと私は考えます。

あくまで考え方のクセですからね。

 

しかし、得意な分野は異なります。

上記のアメを分ける問題が、算数の文章問題としてではなく、実際に起きた場合でそれぞれ考えていきます。

 

文系脳的な考え方で、大きさや好きな味まで考慮した時、太郎君も花子さんも高い満足度を得られると思います。

もしも太郎君がレモンの味だけ食べたいと希望していたら、花子さんと太郎君でアメの大きさが違っていても二人とも大満足ですし、もしかしたら花子さんが8個で太郎君がレモン味2個で数が均等でなくても納得できるかもしれません。

このように、実際の世界においては、文系脳が優位な考え方で問題解決に取り組む方が、個々のニーズに高く対応できると考えられます。 

 

一方で理系脳的な考え方では、種類や好みは考慮せず各々に5個ずつ分配します。すぐにアメを手にすることができ、早くアメを食べることができるため、高い満足度が得られると思います。

あとから分配する人数が増えたとしても、素早く対応することができるはずです。

このように、実際の世界においては、理系脳が優位な考え方の方が、短時間で効率よく問題を解決できると考えられます。

 

「数字に強いから理系脳で、記憶力がよいから文系脳」や、「科学者や医者は理系脳で、弁護士や作家は文系脳」といった判断基準は、全く当てはまらないと私は思っています。

文系脳が優位な人が医師になったら、患者さんひとりひとりに向き合った心あるお医者さんになるでしょう。

理系脳が優位な人が医師になったら、データに基づいて冷静で迅速な判断を行い、完治へ向けて妥協なく治療を行うことでしょう。

タイプは違えどどちらも名医ですよね。 

両方を兼ね備えていたら言うことなしです。

このように文系脳や理系脳の考え方は、どの分野においても、どちらも大事であり、有利や不利はないと考えています。

 

 文系脳や理系脳を育てるためには

課題が与えられると、文系脳の持ち主は、今までに経験した類似した事象の記憶を基に情報を補足し、解決を試みます。

理系脳の持ち主はどうでしょうか。今までに経験した類似した事象の記憶を基に、共通点を抽出し、課題解決を試みます。

どちらも経験値が高いほど、課題解決力が高くなると考えられます。

話を聞いたり、本を読んだり、実際に体験したりと、経験を積むことが、どちらの脳でも成長につながるのですね。

 

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